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最終更新日: 2026年10月7日
「通信制高校に偏差値はあるの?」という疑問は、よく聞かれます。結論から言うと、多くの通信制高校は学力試験を課さず、全日制のような「偏差値」の概念がありません。ただし、それは「学力が不要」という意味ではありません。偏差値がないからこそ、学力への向き合い方や学校選びが大切になります。この記事では、通信制高校に偏差値がない理由、入試の実際、そして学力に不安がある場合や大学進学を目指す場合の考え方を整理します。
通信制高校に偏差値はあるのか【結論】
まず結論と、その前提となる入試の仕組みを押さえましょう。ここが分かると、「偏差値がない」という意味が正しく理解できます。
多くは学力試験がなく、偏差値の概念がない
偏差値は、本来「学力試験の点数が、受験者全体の中でどのくらいの位置か」を示す数値です。多くの通信制高校は入学時に学力試験を課さないため、そもそも偏差値を算出する前提がありません。したがって、全日制の高校のように「この学校は偏差値◯◯」という形で通信制高校をランク付けすることは、基本的にできません。当サイトでも、通信制高校に偏差値ランキングを付けることはしていません。
入試は面接・書類選考・作文が中心
通信制高校の入試は、学力試験の代わりに面接・書類選考・作文などが中心です。学力の点数で合否を決めるのではなく、本人の意思や状況を確認する形が一般的です。学校によって内容は異なりますが、「難しい問題を解いて競う」というより、「本校で学んでいけるか」を見るための選考であることが多いといえます。
面接は学校との相性確認が目的のことが多い
面接も、ふるい落とすためというより、本人と学校の相性を確認することが目的のケースが多く見られます。「なぜ通信制を選んだのか」「どんな高校生活を送りたいか」といった質問を通じて、互いにミスマッチがないかを確かめる場、という位置づけです。身構えすぎず、自分の考えを自分の言葉で伝えられれば十分なことが多いでしょう。
なぜ通信制高校に偏差値がないのか
偏差値がないのは、通信制高校の仕組みそのものに理由があります。構造的に見ていきましょう。
入学時に学力で選抜しない仕組み
通信制高校は、学力で入学者を選抜することを前提にしていない学校が多くあります。多様な事情や目的を持つ生徒を受け入れることを役割の一つとしているため、入学の段階で学力の高さを競わせる仕組みになっていません。入口で学力による序列を作らない——これが、偏差値という概念と結びつかない根本的な理由です。
単位制で自分のペースで学ぶ前提
多くの通信制高校は単位制で、自分のペースで単位を積み上げて卒業を目指す仕組みです。全日制のように、同じ学年の生徒が一斉に同じ内容を学び、試験で競うという前提がありません。一人ひとりが自分の状況に合わせて学ぶため、集団を一つの物差し(偏差値)で測る発想自体が、通信制の学び方になじまないのです。
「偏差値がない=学力が不要」ではない
ここで誤解しないでほしいのが、「偏差値がない」ことと「学力が不要」ということは別だという点です。入学の段階で学力を問われにくいのは事実ですが、高校卒業資格を得るにはレポートやテストで単位を修得する必要があり、大学進学などを目指す場合はそのための学力が求められます。偏差値がないからといって、学ぶことが不要になるわけではありません。むしろ、自分で学力と向き合う姿勢が大切になります。
学力に不安がある場合の向き合い方
「学力に自信がない」という人も、通信制なら自分のペースで取り組めます。不安があるときの向き合い方を整理します。
学び直しから始められる学校・コースを選ぶ
これまでの学習に不安がある場合は、基礎からの学び直しに対応している学校・コースを選ぶと安心です。中学範囲の復習から段階的に学べる仕組みがあれば、学力に不安があっても無理なく進められます。入学時に学力を問われにくいぶん、入ってからどう学び直せるかが大切になります。学び直しのサポートがあるかを、学校選びの観点に入れましょう。
サポート体制で学校を選ぶ
学力への不安は、面談や進捗管理、個別指導などのサポートが手厚い学校を選ぶことで和らげられます。自主学習が中心の通信制では、伴走してくれる体制があるかどうかが、学習の続けやすさに直結します。学費やサポート体制を含めた学校の比較は、柱記事で整理していますので、あわせて参考にしてください。
▶ 通信制高校の学費は「総額」より「型」で選ぶ|主要校の学費体系を公式情報で比較
焦らず自分のペースで進める
学力は、少しずつ積み上げていけるものです。通信制は自分のペースで学べるため、焦らず、できるところから取り組むことができます。周りと比べて落ち込む必要はありません。今の自分に合ったレベルから始め、着実に続けることが、結果的に力になります。不安が大きいときは、一人で抱え込まず、学校のサポートや周囲に相談しながら進めましょう。
大学進学を目指すなら
偏差値がなくても、通信制から大学進学は十分に可能です。ただし、進学には別途の準備が必要です。
通信制の授業だけでは受験対策が不足しがち
通信制高校の授業は、高校卒業資格の取得を主な目的としているため、大学受験レベルの対策までは十分にカバーしきれないことがあります。入学時に学力を問われない分、進学を目指すなら、受験に向けた学習を自分で計画して進める必要があります。偏差値がない=対策もいらない、ではない点を押さえておきましょう。
推薦・総合型選抜という選択肢
通信制からの大学進学では、学力試験だけで決まる一般選抜のほかに、活動実績や意欲を評価する総合型選抜や、指定校推薦といったルートも選択肢になります。自由な時間を活かして取り組んだ活動や、日々の学びが評価につながることもあります。大学進学のルートや対策の進め方は、別記事で詳しく整理しています。
▶ 通信制高校から大学進学する方法|3つのルートと受験対策の進め方
塾・サポートの併用を検討する
大学受験を本格的に目指す場合は、通信制の学習に加えて、塾・予備校・オンラインの受験対策などを併用するのが現実的です。学力対策は一般選抜向け、書類・小論文・面接対策は総合型選抜向けというように、志望ルートに合わせて必要なサポートを組み合わせると、対策の穴を埋めやすくなります。進学サポートが手厚い学校を選ぶことも、準備を進めやすくするポイントです。
入学の流れ(学力試験がない分、何を見られるか)
学力試験がないぶん、入学時には何を見られるのでしょうか。入学の流れを押さえておきましょう。
書類・面接で見られること
入学選考では、願書などの書類や面接・作文を通じて、本人の入学の意思や、これからどう学んでいきたいかといった姿勢が見られることが多いです。学力の高さを競うというより、本校で学ぶ意思や相性を確認する場、という位置づけです。難しい準備は必要ないことが多いですが、「なぜこの学校で学びたいか」を自分なりに整理しておくと、落ち着いて臨めます。
入学時期・手続き
入学の時期や手続きは、新入学か、転入・編入かによって異なります。今の高校から移る場合は、引き継げる単位や入れる時期が状況によって変わります。入学・入り直しの流れや、転入・編入の仕組みは、別記事で整理しています。自分の状況に合わせて、どの入り方になるかを確認しておきましょう。
▶ 通信制高校への転入・編入ガイド|違い・学年別ベスト時期・単位引き継ぎ
通信制高校の偏差値に関するよくある質問(FAQ)
通信制高校の偏差値ランキングはありますか?
基本的にありません。多くの通信制高校は学力試験を課さず、偏差値を算出する前提がないためです。ネット上で「通信制の偏差値」とされる数字を見かけることがありますが、入学選抜の学力試験にもとづくものではないことが多く、鵜呑みにしないほうがよいでしょう。学校を選ぶときは、偏差値より、コース・サポート体制・進学実績・自分との相性で比べることをおすすめします。
学力が低くても入れますか?
多くの通信制高校は学力試験を課さないため、学力に不安があっても入学を目指せます。大切なのは、入学後に無理なく学べる環境を選ぶことです。基礎からの学び直しに対応している学校や、サポートが手厚い学校を選べば、学力に不安があっても着実に進められます。まずは自分の状況を学校に相談してみるとよいでしょう。
通信制だと大学進学は不利ですか?
偏差値がないことと、大学進学のしやすさは別の話です。通信制からでも、総合型選抜・推薦・一般選抜のいずれのルートでも大学進学を目指せます。ただし、受験対策は自分で計画して進める必要があり、進学サポートの手厚い学校を選んだり、塾などを併用したりすると準備を進めやすくなります。進学の具体的な方法は、大学進学の記事をご覧ください。
まとめ:偏差値はないが、学力への向き合いと学校選びが大事
多くの通信制高校は学力試験を課さず、全日制のような「偏差値」の概念がありません。入試は面接・書類・作文が中心で、学校との相性を確認する場であることが多いです。ただし、偏差値がない=学力が不要ではなく、卒業や大学進学には自分で学力と向き合う姿勢が必要です。学力に不安があるなら、学び直しやサポートが手厚い学校を選び、焦らず自分のペースで進めましょう。偏差値で測れないからこそ、コース・サポート体制・進学実績・自分との相性で学校を選ぶことが、後悔しない進路選びにつながります。
自分に合いそうな学校が見えてきたら、資料請求でコース・サポート・学び直しの体制を確認するのが確実です。
本記事は、通信制高校の入試・学力に関する一般的な考え方を整理したものです。入学選考の内容は学校によって異なり、制度も改定される場合があります。進学先の決定にあたっては、各校の最新の募集要項・説明会でご確認ください。当サイトは特定の学校の関係者・在校生・卒業生ではなく、教育機関でもありません。

