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最終更新日: 2026年9月20日
通信制高校には、確かにデメリットがあります。大切なのは、それが「学校選び・コース選びで回避できるもの」なのか、「通信制の仕組み上どうしても残るもの」なのかを切り分けることです。この記事では、不都合な公的データも隠さず正直に整理したうえで、どこまでが対処可能なのかを示します。デメリットをただ煽るのではなく、回避の道筋とセットで見ていきましょう。
通信制高校のデメリット【一覧】
まず、よく挙げられる代表的なデメリットを5つに整理します。それぞれ後半で「回避できるか/残るか」を検討します。
デメリット1:大学進学率が全日制より低い(文科省データ)
公的な調査では、通信制高校の大学等進学率は全日制より低い傾向が示されています。ただし、これは後述するとおり在籍する生徒の目的が多様である(進学希望者ばかりではない)という母集団の違いも影響しています。進学を目指す場合は、進学サポートの手厚い学校・コースを選ぶことで、この差は縮められる余地があります。具体的な数値と出典は、次章「データで見る」で扱います。
デメリット2:自己管理ができないと卒業が遅れる/中退リスク
通信制は時間割の自由度が高い反面、学習の管理を自分で行う必要があります。レポート提出や映像学習を後回しにすると課題が溜まり、卒業が遅れたり、途中で学習が続かなくなったりすることがあります。これは通信制の仕組みに由来する、避けにくい側面です。メンターや担任のサポート体制がある学校を選ぶことで負担は軽くできますが、日々の学習を進める主体が本人である点は変わりません。
デメリット3:友人・同世代との関わりが少ない
通学の少ないコースでは、全日制のような日常的な対面の交流が生まれにくく、「友人ができにくい」という声があります。多くの学校が部活・イベント・スクーリングなど交流の機会を用意していますが、自分から参加しないと関わりが広がりにくいのは事実です。交流を重視するなら、通学コースやオンラインでの交流機会が多い学び方を選ぶ、という対処が考えられます。
デメリット4:社会的な偏見が残っている
「通信制」に対する古いイメージや偏見が、まだ一部に残っているのは事実です。ただし、近年は多様な学び方の選択肢として通信制を選ぶ生徒が増え、進学や専門スキルの習得で成果を出す例も広く知られるようになっています。偏見は時間とともに薄れつつありますが、気になる場合は、進学・資格などの実績が公表されている学校を選び、卒業後の進路の見通しを持っておくと安心につながります。
デメリット5:学費はコースにより高額になる
「通信制=安い」というイメージがありますが、これはコースによります。ネット・通信中心のコースは負担を抑えやすい一方、通学コースや専門コースを選ぶと、コース授業料が上乗せされて総額が大きく変わります。就学支援金の対象になるのは主に授業料部分で、コース費・施設費・教材費などは対象外のことが多い点も押さえておきましょう。学費は「学費体系の型」で捉えると比較しやすく、詳しくは柱記事で整理しています。
▶ 通信制高校の学費は「総額」より「型」で選ぶ|主要校の学費体系を公式情報で比較
データで見る「進学率・中退率」の実際
ここでは、進学率・中退率について公的データをもとに整理します。数値は出典と年度を明記し、参考値として扱います。当サイトでは最新の一次データの確認ができていないため、正確・最新の数値は必ず文部科学省の該当調査でご確認ください。
大学進学率:全日制と通信制の差(出典・年度)
文部科学省の調査(令和元年度間とされるデータ)にもとづいてよく引用される参考値では、大学等への進学率は全日制で約56.5%であるのに対し、通信制は公立で約11.7%、私立で約18.5%と報告されているとされます。数値の上では大きな差がありますが、この差の背景には、次に述べる中退率の傾向や、そもそも在籍する生徒の目的が多様であるという母集団の違いがあります。
※これらは参考値です。最新・正確な数値は文部科学省『学校基本調査』『高等学校通信教育の現状』等の該当調査でご確認ください。
中退率:全日制より高い傾向とその背景
中退率についても、通信制は全日制より高い傾向が指摘されています(文部科学省の調査による参考値として、通信制約4.0%/全日制約1.1%とされます。年度・集計方法により変動するため参考値です)。ただし通信制には、全日制からの転入・編入で学び直す生徒や、一度学習から離れた生徒も多く在籍します。中退率の数字だけを取り出して「続かない学校」と結論づけるのは早計で、背景の理解が欠かせません。
※最新・正確な数値は文部科学省の該当調査でご確認ください。
数字をどう読むか(母集団の違いに注意)
進学率・中退率の数字を読むうえで大切なのは、全日制と通信制では在籍する生徒の目的が異なるという点です。通信制には、大学進学を目指す生徒だけでなく、働きながら学ぶ生徒、専門スキルの習得を優先する生徒、体調や環境の事情で自分のペースを必要とする生徒など、多様な人が在籍しています。進学希望者に絞って比べれば、数字の印象は変わります。平均値は「その学校で進学を目指した場合にどうなるか」を必ずしも表しません。だからこそ、平均の数字より「自分の目的に合った学校・コースを選べるか」が重要になります。
デメリットは「回避できるもの」と「残るもの」に分けられる
ここまでの5つのデメリットは、対処できるものと、仕組み上どうしても残るものに分けられます。切り分けると、何を基準に学校を選べばよいかが見えてきます。
回避できる:進学サポート・登校頻度・学費はコース選択で変わる
大学進学率の低さは、進学サポート(受験対策・個別指導など)が手厚い学校・コースを選ぶことで、ある程度カバーできます。友人関係の希薄さは、通学頻度の高いコースや交流イベントの多い学校を選べば対処できます。学費の高さも、コース選択と就学支援金の適用で負担は変わります。これらは「学校・コースの選び方」で回避しやすいデメリットです。
残る:自主性が必要な点は仕組み上避けられない
一方で、学習を自分のペースで進める通信制の性質上、ある程度の自主性が必要になる点は、どの学校を選んでも残ります。サポート体制で負担を軽くすることはできても、日々レポートや学習を進める主体は本人です。ここは「回避」ではなく「前提として受け入れ、サポートで補う」と考えるのが現実的です。自主性が不安な場合は、面談・進捗管理が手厚い学校を選ぶことが対策になります。
基礎からの学び直しや、自己管理に不安がある場合は、個別指導で学習を伴走してくれる塾を併用するのも一つの方法です。まずは無料相談で、自分に合った進め方を相談してみるとよいでしょう。
だから「学校選び」が最重要
デメリットの多くが「学校・コースの選び方」で対処できる以上、通信制で後悔しないための鍵は学校選びにあります。学費の考え方は「型」で比較すると分かりやすく、個別校の特徴は学校別の記事で確認できます。平均の数字に一喜一憂するより、自分の目的に合う学校を選ぶことが近道です。
後悔しやすい人・向いている人
デメリットの多くがミスマッチに由来する以上、大切なのは自分に合うかどうかです。向き・不向きを整理します。
後悔しやすい人(毎日通う学校生活を期待/自己管理が苦手なまま放置)
毎日決まった時間に通学して友だちと過ごす、全日制のような学校生活を強く期待している場合、通学の少ないコースではイメージとのギャップを感じやすくなります。また、学習を自分で管理するのが苦手なまま、サポートのない学び方を選ぶと、課題が溜まりやすくなります。こうした場合は、サポートや通学機会の多いコースを検討することで、後悔を避けやすくなります。
向いている人(自分のペースで学びたい/目的が明確)
自分でスケジュールを組んで学べる人、部活・仕事・創作・受験勉強など学業以外にも打ち込みたいことが明確な人には、時間の自由度が高い通信制が向いています。また、全日制での通学が難しくなった経験がある人にとって、自分のペースで学び直せる通信制は現実的な選択肢です。目的がはっきりしているほど、通信制の自由度は強みに変わります。
通信制高校のデメリットに関するよくある質問(FAQ)
通信制高校は「人生終わり」って本当ですか?
そのようなことはありません。通信制高校も全日制と同じ「高等学校」であり、卒業すれば同じ高卒資格が得られます。大学進学や就職、専門スキルを活かした進路など、卒業後の道は多様です。検索で不安になる表現を目にすることもありますが、進路は本人の目的と準備で変わります。大切なのは、平均の数字に振り回されず、自分の目的に合った学校で必要な準備を進めることです。
就職は不利になりますか?
通信制の卒業資格は全日制と同じ高卒資格のため、資格そのもので不利になるわけではありません。実際には、在学中に取り組んだこと(専門スキル・資格・活動実績など)が評価される場面が多くあります。就職を視野に入れる場合は、キャリアサポートや専門分野の学習が充実した学校を選ぶと、準備を進めやすくなります。
大学進学したいなら、何を見て学校を選べばよいですか?
進学を重視するなら、受験対策の講座や個別指導などの進学サポートが用意されているか、進路相談の体制が整っているかを確認しましょう。平均の進学率よりも、「進学を目指す生徒に対してどんな支援があるか」を見るほうが実態に近い判断ができます。
まとめ:デメリットの多くは学校選びで対処できる
通信制高校には、進学率・中退率のデータに表れるデメリットや、友人関係・偏見・学費といった課題があります。しかし、その多くは学校・コースの選び方で回避・軽減できるものです。残るのは「自分のペースで学ぶには一定の自主性が必要」という仕組み上の性質で、これはサポート体制で補えます。不都合なデータも正しく理解したうえで、自分の目的に合った学校を選ぶこと——それが通信制で後悔しないための最大のポイントです。まずは学費の「型」や個別校の特徴を知ることから始めましょう。
気になる学校が見つかったら、資料請求で進学サポート・コース・学費を確認するのが確実です。
本記事の進学率・中退率は、文部科学省の調査にもとづきよく引用される参考値であり、当サイトでは最新の一次データの確認は行っていません。年度・集計方法により数値は変動するため、正確・最新の数値は文部科学省『学校基本調査』『高等学校通信教育の現状』等でご確認ください。当サイトは特定の学校の関係者・在校生・卒業生ではなく、教育機関でもありません。

